2008年01月27日

8.シゾイド人格障害

英文
Schizoid personality disorder: The individual has difficulty forming relationships with other people. He or she tends to be indifferent to what others think about, say about, or feel toward him or her.


シゾイド人格障害:その人は他者との関係性を形成することが困難である。その人は他者がその人について何を考え、何をいいどのように感じているかに無関心である傾向がある。



ポイント1:Schizoid personality disorder(シゾイド人格障害)

前回の妄想性人格障害と同じくDSM-W-TRでの記述は以下の通り。



301.20シゾイド人格障害
Schizoid Personality Disorder

A.社会的関係からの遊離、対人関係状況での感情表現の範囲の限定などの広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。
(1)家族の一員であることを含めて、親密な関係をもちたいと思わない、またはそれを楽しく感じない。
(2)ほとんどいつも孤立した行動を選択する。
(3)他人と性体験をもつことに対する興味が、もしあったとしても、少ししかない。
(4)喜びを感じられるような活動が、もしあったとしても、少ししかない。
(5)第一度親族以外には、親しい友人または信頼できる友人がいない。
(6)他人の賞賛や批判に対して無関心に見える。
(7)情緒的な冷たさ、よそよそしさ、または平板な感情
B.精神分裂病、「気分障害、精神病性の特徴を伴うもの」、他の精神病性障害、または広汎性発達障害の経過中にのみ起こるものではなく、一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものでもない。
注:精神分裂病の発症前に基準が満たされている場合には、“病前"
と付け加える。例:“分裂病質人格障害(病前)"

精神分裂病を統合失調症と言い換える前までは「分裂病質人格障害」と呼ばれていました。

「他者と関わる事」に対する無関心のために対人関係に問題が生じる人のことです。

「第一度親族」とは、実の親子、あるいは兄弟姉妹の関係にある人のことです。

ちなみに、心理学では、兄弟姉妹のことを総称して「きょうだい」とひらがなで書いて済ませることがあります。


○ポイント2:have difficulty (do)ing

"have difficulty (do)ing"で、「〜するのが困難である」とか「なかなか〜できない」と訳します。


○ポイント3:relationship

"relationship"は、「関係性」ですが、この単語が出たときに、「人間関係」や「対人関係」、あるいは「重要な他者との関係」という意味を含める事があります。

この文では"with others"がついていますので訳の上では問題ないですが、ついてなくてもそう読むことができるようにしておくと良いと思います。


○ポイント4:He or she

目的格で"him or her"というカタチが、例えば7.妄想性人格障害のところでも出てきたかと思うのですが、この表現は、以前は人間一般を"he"で置き換えていたのを、女性も含めていう様にしたモノです。

言いかえれば"the person"です。訳としては「彼または彼女」でも良いと思うのですが、「その人」といったほうがすんなりと読めます。


○ポイント5:tends to

"tend to (do)"で「〜する傾向がある」とか「〜しやすい」と訳します。

"tend to 名詞"で「〜の方向に向かう」です。


○ポイント6:be indifferent to

"be indifferent to 名詞"で、「〜に無関心である」

ここでは、診断基準の中の表現からもこれが適当です。


○ポイント7:what others think about, say about, or feel toward him or her

"what+S+V"の訳し方ですが、"what"を疑問詞として扱うか関係代名詞として扱うかで訳し方は二通りです。

疑問詞:何をSがVするか
関係代名詞:SがVするもの


どちらがいいかは文脈から判断しますが、どちらでもいいと思います。

また、このwhat節には動詞が3つ含まれています。

姉妹ブログの【語法・各論】andとor(その1)で紹介したとおり、3つ目の前だけに"or"がついています。

そしてもう一つ重要な点はこの文は、

S+V1+,+V2+,or+V3+O


となっているわけですが、最後の目的語Oは三つの動詞の共通の目的語です。"V1+,+V2+,or+V3"を一つのカタマリとして捉えられるようにしましょう。

今回のまとめ

○Schizoid Personality Disorder(シゾイド人格障害)
「他者と関わる事」に対する無関心のために対人関係に問題が生じる人のことです。

○「第一度親族」:実の親子、あるいは兄弟姉妹の関係にある人

○"have difficulty (do)ing":「〜するのが困難である」「なかなか〜できない」

○"relationship":「関係性」→「人間関係」「対人関係」「重要な他者との関係」

○"He or she"="the person":「その人」

○"tend to"
"tend to (do)":「〜する傾向がある」「〜しやすい」
"tend to 名詞":「〜の方向に向かう」

○"be indifferent to 名詞":「〜に無関心である」

○"what+S+V"の訳し方
疑問詞:何をSがVするか
関係代名詞:SがVするもの


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posted by せきぐちしげる at 16:02| Comment(0) | TrackBack(1) | 英文読解 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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